主にインスタとFBでアート系衝動レビューをしています。その記録。写真は適当です。
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ケアとかどうとか、その領域にアートが生きることは喜ばしいことなんですが、一方で作家や表現や建築やデザインが、なんかその、柔らかくて丸っこくて芯がなさそうなところでぬるっと入り込んでいく感じがつらいつらい。
鋭利な刃物とか鈍器のようなものでガツガツ叩いて落っことしてくるような、あるいは切れ味良すぎていつ切られたのか分かんないくらいのシャープにスパッと切られるような作品に出会うことが少なくなったここ数年。
そんな意味で千春の作品は、本人が意図しているのかしてないのかぬるっとした鑑賞者の賛美に取り囲まれていた、取り囲まれてしまった気がします。森美術館のルイーズを観てこその千春評だと思っていますが。若い千春の血の色こそ千春たるもの。
隣の館で見た、リヒターによる線の表現は久々に切れ味ありました。本人は線を描いているつもりないんだろうけどそれがいい。明らかにストライプなのに情景を見せるというか人の形を見せるというか、こういうふうに隠すエロスがあります。リヒターにちょっと救われたところも。大御所はたまに鋭いこと突いてきます。
今年は1月からほぼ休みなく疾走してきて、気が付いたら12月1日で。追い込まれた精神状態で観ると毒と甘さが交差する悪いりこちゃんの鑑賞になります。いや、ほぼ毒だな。
ということで数か月分の経理にいそしんでます。
ちょっと、俺んとこ来い!と呼ばれた気がして行ってきました田名網敬一展。名前からしてお強そうな人。その通り強かった、強烈展覧会でした。
展覧会会期中に逝去されるというドラマチックなクリエイターです。合掌。
田名網さんは小学生の時に戦争体験をもち、逃げ惑う中でこちらを向いて倒れて死んでいる女性をみてから、取り憑かれているような、それが原点でもあるような、女性像を描いてます。美しくないです、とてもエロティックなんです。それを知ると怖くもあり、耽美的でもあり、刹那的なんですが、原色がかき消すし、赤は炎の色なのかななんなのかなと頭に巡りますが、色の情報で上書きされます。彼の狙いなのかもしれません。
2枚目は、1969年に描いた絵を2024年になって再制作したもの。絵として傷んでいたからって、そんな物持ちのいいことある?ってか過去の絵と向き合える精神力がすごい、すごいよ80代。怖いよ80代。
途中、なんだかなというオブジェ時代を通り過ぎ(一度は自分を壊したくなるんでしょう)、後半は、コロナ禍で描きまくったピカソの模写を物量で攻めてきます。もうここらへんに来ると鑑賞者も捕まるのか振り落とされるのか的なゾーンに入ってきます。
アルチンボルドの立体は、かの学芸員さんが青ざめていた作品ですね。最後だからこんなの作りたい!とギリギリに出してきたっぽいプランを「日曜美術館」で見てて、私震えてました。しかし作って良かった。ピカソやアルチンボルドへのオマージュとか学生が理由なしに作るものではなく、田名網のピカソを作ってましたわ。ものにする力があるんでしょう。
で、最後はFRPルーム。村上隆を蹴散らすような、ドギツさと気持ち悪さと、これぞロック的な。そうか、隆に足りないのは音楽的ロックかもしれない。
うう、語り尽くせない!時間差で投稿したのは、このあとのあの方展の感想と、並べたいからです!
#映像作品が貴重
#振り落とされる系展覧会でした
#田名網敬一
#国立新美術館
#隣はCLAMP展60分待ち
「シュウジがこの前、こんなこと言ってたよ」的な使い方で、仲間うちであれこれシュウジの美術論と解説について話をしていた大学生でした。西洋美術を学ぶ上で避けられない人、それがシュウジ。合掌。
久しぶりにキマシタヨ「ナンダコレ全然わからん、意味わからん」系の現代美術作品です。
それがですね、種明かしされると「鳥肌立つ」系です。
最初の部屋に入り「なんだ工事現場を見せられた!」と怒ってはいけません。美術館に工事現場を作る意味を考えてくださいな。暗闇に目が慣れると、水たまりが見えますよ。ほら…水たまりをよくのぞいてみて…。おっ、ここからは現場にて確認を。ある一定の位置からのぞくと、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」も見えます。
田中角栄が唱えた「新幹線と原子力発電所を作るべし」(「日本列島改造論」)の結実が、北陸新幹線開業によってなされたと、さらっと笑って怖い皮肉を匂わす岩崎さんでした。
真ん中の部屋は、見上げると木製の葉っぱがぶら下がってます。奥には奇妙な寺の門がぶら下がってます。「なんだ、葉っぱか!」と怒ってはイケマセン。私的な解釈では、鑑賞者は水面に浮かんだ葉っぱの下、つまり水面下にいるのです。しかも時間が停止したかのような。揺らめきそうな葉っぱがまったく動かない(展示)のでその感覚に見舞われます。寺の門は、黒澤明監督の映画『羅生門』の門です。そのうちゲイセンサイトで種明かしします。
三番目の部屋は、大きく言えば5作品あります。空間自体がひとつの作品と捉えていいのでしょうか。カラフルな街(能登地震の地層隆起をイメージ)、鉛筆の東尋坊(裏側も見よう)、あわら市の温泉(電球で温めるというかなり皮肉さあり)、缶詰と植物(創作の森の中で食べられる草を入れてますが分からん)。岩崎さんの代表作、本のしおりひもで作るクレーンが一番落ち着いたかな。
私的には微妙空間で、うーんうーん系です。どこからどう突っ込めばいいか分からない。中途半端にあわら市を知ってるからかしら。これはあわら市の人に見てほしいし、感想がほしい系です。
今回のエアー買いは、ホワイエのある作品で浮世絵背景のもの。オーロラ背景の箱もエアー購入。三国のイーザがないほうね(見たらわかる)。
自宅で呑みながら森川氏に作品トーク(個人主観入ります)をしたら、社会派&昭和好きとしては行かねばと。
詳しくは書ききれないので控えますが時代、年代、存在、場所、そしてエネルギーを意識した構成です。
ネタバレの作家トークは、そのうちゲイセンサイトで公開します。
アートドキュメント2024 岩崎貴宏
もし、アップルパイを最初からつくろうと思うなら、君はまず宇宙を作らなきゃ
2024年9月28日(土)~ 12月15日(日)
金津創作の森美術館
11月17日(日)14:00~15:30
岩崎貴宏 × 中野信子(脳科学者)対談アリ
11月23日(土祝)14:00~15:30
作品鑑賞ツアー「2024年アップルパイと宇宙の旅」
#岡村ちゃんみたいなタイトルだな
#と思ったら
#もっと高尚な意味がありました
#解説されると納得する系なので#分からずに帰ると損します
#遠慮なくスタッフにネタバレを求めましょう
#金津創作の森
#あわら市
#岩崎貴宏
#この人は館の人やない
#フィールドの人だわ
#古い家がいい
【重要|本展は撮影不可です。ご了承ください】
【私の写真は超特別な許可を得て撮影をしています】
菱田春草が「落葉(おちば)」に向かうまでの展覧会です。一種の新しい回顧展でもあるような構成。
2階から順路スタートし、2点しか飾られていない贅沢な空間を通り過ぎて、いつものダーティ展示室はどこへ行ったのというくらいのメイン会場がメインディッシュでした。
最初のぼやぼやした作品群は朦朧体(もうろうたい)。長野から上京した男子は素直で、先生の教えに忠実だったというお話です。朦朧体(もうろうたい)のこと勉強したなあとおもいつつ、スフマートの技法のことが頭をよぎりつつ。春草が海外に渡った時に彼が見た絵画群と憧れちゃったその傾向が見てとれます。船の上でみた水平線のぼやぼやが「モネじゃね?」と思う感じもあって、ともあれ描きたい感動の画題に日本画も西洋画も関係ありません。
原田学芸員さんの「春草は貧乏」という何度かの説明が頭から離れなくて、なんかいろいろ聞いちゃいました。同席していた人もきっとそう思った事でしょう。岡倉天心とか横山大観とか、名前だけ聞くと長老大老御大なイメージの先入観でその一派かと思いきや、春草は絵の売れない生涯貧乏画家で、そのくせアメリカやヨーロッパへ出かけて現地で展覧会開いちゃったりなんかして。夫が海外巡回の間に、奥さんひとりで男児出産、3人います、的な。「嫁…の苦労…」と思わずにはいられないあふれる母の同情です。春草は貧乏だけど大観や親せきにお金借りて生きていたそうです。
もとい「人気のない京都四条派の先生のとこでちょっと絵を習ってくれんか?」と春草が先生に勧められるがままに習ったのが、円山応挙です。令和時代にカワイイでもてはやされる応挙たちの絵、琳派の流れをくむ応挙先生の屏風が飾られているのですが、これはビビります。素敵すぎて。
まったく影のない樹々なのに、なぜ木立があると見えてしまうのか。遠近法も立体感もない絵に集まるスズメ。このスズメをしっかり覚えておきましょう。そして木立も。しびれます、応挙。春草がどっかいってしまうくらいに。
さらにもとい貧乏極まりない生活なのに眼病を患ってしまい、きちんとした病院もない田舎にいたもんだから都会で診断してもらったら「あんたそれ誤診だよ!」みたいに言われる始末。描くことで生を保っている人が、眼病を患うというのは幾何の想いだろうかと辛くなりました。
落葉に向かうスケッチで、栗みたいにもこもこしている木々もあります。原田学芸員は「ぷっくりシールを貼っているみたい」と話していて、本当にそう。逆に照明の当て方でぷっくりと見えてしまうあたりの画力もすごいです(なので照明の調整をしたそうです)。
幹だけのアップとかかっこいいわけですよ。琳派風の構図は今時のインスタの切り取り写真のような感じもあります。おそらくこのあたりが「日本画とは違う!」と画壇にいちゃもんをつけられたのでしょうね。インスタが出てきたと同じ感じだったんでは。
最後のお部屋は、10年ぶり3回目、かつ初スタイル展示、30日間たっぷりコース。通常重要な絵画作品、版画作品は年間30日以上展示できない縛りがあります。今回の「落葉」5つの作品(のうち1つが重要文化財)を勢ぞろいさせて並列展示というおおおおお!と萌える空間構成です。向かって右から2番目が途中でやめました屏風。つまり未完成です。これがあまたいい、途中まで描いたあとがぼやんぼやんしていて、抽象画好きにはたまらないでしょう。
右2つの作品には、うっすらと地形がありますが、正面の作品には、さきほどの応挙のように影のない木立と、スズメがいます。落葉は手間をかきこみ、奥はうっすらしあげて遠近感を出す。書いてないけど落葉のある空気を描く、そこが立ち現れる、といってもいいでしょうか。
最後の最後に、春草の経歴が、本名も書いてありますよ。
解説やひとつひとつの絵の「空気」を観ていくと、2時間くらいかかるかな。
日本画をしっかり見る機会がなかったので、そうそう浄化されにいらしてください。
北陸新幹線福井・敦賀開業企画「生誕150年記念 菱田春草展 不朽の名作《落葉》誕生秘話」
会期 令和6(2024)年9月15日(日)~11月4日(月)
[前 期] 9月15日(日)~10月14日(月・祝)
[後 期] 10月17日(木)~11月4日(月)
[休館日] 10月15日(火)~16日(水)展示替
開催時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※9月15日(日)は午前10時~
観覧料 一般1,400円/高校生900円/中小生600円
福井県立美術館(福井県福井市文京3丁目16-1)
#個人の勝手な感想です
#2枚目は落款を隠したら誰の絵かわからないシリーズ
#左端が大観ね
#黒猫はいなかったよ
#最後の写真の左端が未完成のやつね
#菱田春草
#福井県立美術館
#落葉はおちばとよむ
#広報協力
#勢いでレビュー書いてます
#芸術専門楽群
【重要|本展は撮影不可です。ご了承ください】
【私の写真はとっても特別な許可を得て撮影をしています】
ズキュン(死語)と射抜かれる世界へ行ってきました。私、現代美術の人ではないんですよ、中世の人なんです。ため息しか出ない、写本の世界でございます。
なんせ中世の、紙も聖書も何もかも貴重な時代の本づくり。もちろん敬虔さを前提に、とはいえ私が写した証、とも言わんばかりの図があふれてます。誤解を恐れずに言えば、たぶん落書きです。電話しながらメモ用紙に書いちゃうアレみたいな。それの最高クラスみたいな。それ回し読みで競っちゃうみたいな。
ここに飾られているものは内藤氏のコレクション。受け入れた美術館に拍手。
ううう、本物欲しいです!内藤さん!
#タペストリーを売ってくれ
#ページが小さいから鑑賞が進まない列
#これ半日かかるやつや
#お風呂に入ってたら神様が覗きに来た
#授業参観の一番うしろの席はこんな感じ
#夫は戦争行って死んだと思ったので新しい彼氏とイチャイチャしてたら生きて帰ってきて訴えられた図(実話図)
#絶対落書きでしょコレうますぎレベル
#国立西洋美術館
#写本いとも優雅なる中世の小宇宙
痛くて辛くてそうだったなあと青ざめますぞ。アーティストを目指した誰もが通る、あの青さ。学生の頃をグイグイ思い出させてくる、深堀さんの初期作品は、卒業作品しかり20代前半のもがきにもがいてる跡がありまくり。英字新聞使いたがる、ちょっと立体やりたくなる、そんな若い頃をさらけ出す深堀さん。あなたも心当たりあるでしょう。作家はね、初期がいいのよ、初期が!(持論)。
金魚に救われた彼は今は金魚を何に定着させるか迷走しているようにも見えました。大型にしたりウロコだけ描いたり可愛らしくしたり、インスタレーションっぽくしたり。金魚を描くの素敵だなあ上手いなあと思う一方で戸惑いもある私です。ただ東日本大震災の映像は深堀さんしかできないもので、作家が作品を作る理由を意識させられました。深堀さんの素直な発言がびりびりきます。
第二会場に置かれた金魚入の扇風機は、持ち込んだものが壊れたそうで急遽福井で用意し(昭和の扇風機を用意できるのはさすが)、深堀さんに描いてもらったものだそう。3時間ほどで描いたとか。周りにぶら下がってた白い布も作品だったりしたんですよ。
#って今日が最終日
#写真1枚目がよもや金魚と結びつくとは思うまい
#金魚のお墓をみたかった
#深堀隆介
#金魚缶
#まな板を泳ぐ金魚作品がいい
#金魚をすくう女の子
#金魚は食べられません
#福井市美術館
#作家蔵が多いね
「カメムシが交尾しているところを撮影してほしい」という依頼で田んぼの中を探して、無事見つけました。たくさん致しておりました。覗いてるところをバレないように撮影するのが難しかったです。
見つけた依頼主のおぢさんは「お楽しみのところ申し訳ない」と言って両手でぱちーん!ともろともに潰してました。相変わらず人に言えない仕事をしているカウベルです。
カメムシ警報発令中です。
毎月あるテーマで企業トップに話を伺うという濃ゆい仕事がありまして、毎月何気に何かと考えさせられております。
どこもかしこも人材不足は否めず、当県はおそらく他県に比べて海外から雇用する企業が多いようです。ただし昔ほど日本だからという理由で選ばれることがなく、福井に来てもらうこともやっとらしい。「賃金以外で選ばれる地域にならないといけないフェーズ」というコメントをもらいました。それはイチ企業が頑張ってもどうしようもないことで地域全体で魅力発信しないと、と。ここにマジで気づいてる?地域の長の人、という話。
この話題、うちの社食(タイ料理)でも働く側(選ぶ側)の意見で上がってました。怖いリンク力だわ。
他方で海外で働くことやインバウンドの話を聞く仕事もあって、みんなが東京やパリに行きたいわけじゃない、と。地方好きという人たちも当然いる。だがしかし、だったらなんでその地方を選ぶんだろうってなると、その地方に魅力と選ぶ理由があるからなんですよね。私の場合アート作品や建築だったりするわけですが。
お江戸で遊んで帰ってきた戦士が「江戸では行き交う人はみんな外国人の人だったし、海外の人としか会話してなかった。コンビニもスーパーもみんな外国人ばかり」と驚いてて続けて「話変わるけど福井のコンビニは駐車場があって広いね(豊かだね)!」と福井のコンビニに愛着わいてました。
というちょっと思った過渡期メモ。
金魚行く前にこちらも来てほしい。これほどの展覧会を北陸で、福井で、金津でみられるなんてそうそうないですよ。
私が県外にいたら飛んでいきますし、腰抜かしますし、なんたって地元で開催されることに誇りを持ちますね、えっへん。
軽々しく淺井さんのことをここで語るわけにはいかないです。この作家の作品はとりあえず「見ろ、感じろ、探してみろ」と強く訴えたい。
見るとラスコーの壁画のようなプリミティブな印象を持ちますよね。その感想は間違ってないし、淺井さんはたぶん転生してきた人です。
かといって、純粋に描いているわけではなく、考え抜いて何を作るべきか見せるべきか「作らなくていい物を作るのだからめちゃくちゃいい物を作ってやる精神」の持ち主でしたし、プロでした。その気概がそこらへんの生ぬるい作家と一線を画す覚悟かな。
彼のトークは芸術専門楽群サイト(略してゲイセン)に公開しました。
https://www.geisen.art/archives/2953
淺井裕介
@maskingplant
金津創作の森美術館
@kanazforestcreation
#淺井裕介
#金津創作の森
#星屑の子どもたち
#って名前ってタイトルいいなと思ったら
#本当に星屑の子どもたちが当日会場に偶然集まってて
#宝のような写真が撮れました
#2枚目の写真はご本人の足
#マスキングテープ
#土 #泥 #福井観光 #芦原温泉
●淺井裕介展 星屑の子どもたち
●金津創作の森美術館
●2024年4月27日(土)~8月25日(日)
●10:00~17:00(最終入場16:30)
開館延長 7/20(土)~ 会期中の毎週土曜日と最終日は19:00まで(最終入場は18:30)
●休館日/月曜日(祝日の場合開館、翌平日休館) ※8月13日(火)は開館
●観覧料/一般 600円(400円)、65歳以上・障がい者 300円、高校生以下・障がい者の介護者(当該障がい者1人につき1人)無料( )内は20名以上の団体割引
近代日本画の始まりの人、大観さん。
彼の20代~80代の作品をずらっとみられて眼福の展覧会でした。
ちょっと福井県立美術館さん、アンタいいもん持っていたんじゃないですか~とつつきたくなりました。
とにかく上手い、20代でこれってまぢっすか的な。全作品通しての感想は、大観さんは山や岩場は上手ですが人物は下手です。
山あいのもやの表現は驚きしかありません。霧をつかみ、紙に定着して描くことができる人。空気を描いているんですよ、この人。
若い時に岡倉天心さんの働きかけでアメリカに行き、社交界トップ俱楽部でもてなし受けて、日本好きマダムの力があったからこそ…というくだりは、やはり後ろ盾というパトロン世界を感じるわけであります。
2階展示が一番見ごたえあります。「屏風ほしい、こんな屏風を飾れるお家に住みたい」とこの手の展覧会に行くたびに思う私。
緑の顔彩に挑戦した作品がありました。日本的なしっとり緑というより西洋的なはつらつグリーンの松の木にわりと生命力感じました。グリーンの上に松の枝もしっかり描いています。このポストカードを買っちゃった。キュビズム風な背景の紹介もあり、彼が西洋を意識したという新しい視点の作品もありました。
画題も面白くて「話のなげえじいちゃんのつきそいで疲れちゃったボクと牛」の屏風とか、俺の寒山拾得を描いたりとか。1階の展示では、大観のお手紙を立派な額縁に入れら飾っていて、ある意味当時のデジタルタトゥー的なことを感じつつ。
「お偉い画家かなんか知らねえが、なんでえ我儘ばかりいいやがって。平ちゃんがどんなに苦労して作った和紙なのか知らねえのか!」的なお友達のお手紙も生々しい記録で保管は大事です。展覧会見ながら下世話な現代語に訳して鑑賞する私です。
40mの巻物「生々流転」の本物、これはよかった。最初の始まりの風景にある樹木の黒さと、最後の大きな竜巻の渦。水(川)がまずあること、そこに生きる人間が少しだけ顔を出して、最後は神話的な終わり方だけど不自然さはない。美術の教科書に何度となく登場する作品でしたが、名前しか知らなくて(なのに試験に出る)死ぬ前に見られてよかったわ。
若い頃の私は、日本画というか日本画業界独特の、閉鎖的な湿っぽさが肌に合わず、その総本山的な人のイメージを大観に持っていました。本展はぞわぞわ感のない、作品と画題に照準をあてたよい展覧会です。明後日2日まで!
#デカいアクスタ
#隣に立って彼氏風に撮影する勇気はない
#童子がかわいい
#寝てる童子をみて
#隣のおじさんたちは落款が年代で違うと指摘
#牛がいい牛がほしい牛鈴の会社なので
#越前和紙
#岩野平三郎
#福井県立美術館
#横山大観
#生々流転
#芸術専門楽群
美術作家が描く鳥の形に違和感がずっとあります。東山魁夷の鳥、ピカソのデッサンの鳥、マチスの鳥、たまたま見ることが合って似ているなとしか。それ以前のあの鳥の形ってどこの誰が最初だったんだろうと記憶をさぐる旅。誰か論文書いていそうだけどね。メモ
2024年のかえっこバザールも海を目の前にすがすがしく開催できました。
振り返ると笑いがこみあげてくるくらい今年も面白かったです。
数年ぶりに初代店長降臨
現S店長と突如現れたデカい旧店長に戸惑う地域の子どもたち
3歳児に怖がられる旧店長はもうおじちゃん
男児率が高いエリアのため男児おもちゃが大量投入される
ひたすらチョッパーを探す子登場
大量購入の三姉妹に感謝しかない
おトイレさんという破壊力のある絵本に親釘付け
リカちゃんの服をほしいお母さんは自ら働く
オルメル君にわきたつ牛鈴家
かわいい女の子が来て照れる男子たち
持ってきた時よりおもちゃ減らしたい
助っ人I家登場
助っ人I家の素晴らしいおもちゃ裁き
パンチ穴をあけられない2年生に対し
やっぱ2年生という見下しワードを放つ5年生
折り紙屋さんの内職をする人たち
参加資格は子どもの心を持ったおとな
海と夕陽をバックにベイブレードをする贅沢なお子様
かえっこ
かえっこバザール
藤浩志さんの気持ちを継ごう
海の手しごと市
ワタリグラススタジオ
芸術専門楽群
【アートノトお悩みお助け辞典】頁4.撮影・配信・SNSに必須の権利知識に関するQ&A
https://note.com/artnoto/n/na444e82f83e2?fbclid=IwY2xjawG_vjVleHRuA2FlbQIxMQABHUoF41hBe3tVeLEOiV0D04AfFXKBableqsnlFpVrJLHrpnKY-2DjOAs1SQ_aem_K4iXFENGiGzG2dNR04FnUw