私が中学生の時にみた映画。メトロ劇場で再上映。
公開当初は大友克洋という人を、サブカル的には押さえておかねばならぬ人だ的な、感じだったと思う。改めて見ると「観たい世界を見せてくれる人」なんだと思った。
ともあれ、1980年代の私は、将来大きくなってこの映画を再度見ることなんて思っていなかった。
私がAKIRAを見たときと同じ年齢の、自分の子供を連れていくとは思っていなかった。
そして私の子供に同じ名前を付けるとも思っていなかった。
舞台となった2019年に観ることになるとも思っていなかった。
中学生の子供は、見事にAKIRAの世界観にドはまりして、鑑賞後の充実した顔とはそれはそれは満足気であった。
当の同じ名前の子供は、「夏休みの宿題が終わってないから気になってしょうがない」と上映中常につぶやき、つまんなさそうにしていた。
結局AKIRAって何だったのよ、ともやもやっとする映画(原作はそうでもない)だけど。
時を超えたのか戻っていったのか、不思議な2019年の夏だった。