中学生になった戦士とともに金沢市を巡ってきました。「家」がテーマだったので、建築に興味のある戦士を引っ張り出し。市内を巡るスタンプルート、というものだったので、芸術祭に通った長年の勘から「自転車を持参する」ことに。車に積んで、レッツラゴー。
まずは一番見せたかったのが 山本基さん。20年以上のお付き合いです、塩で作る文様、模様、弔いのアート。
お久しぶりにお会いできました、基さん。お嬢ちゃんもとても元気、だけど大人の話ばかりで飽き飽き(分かる)。
ここで 京都のギャラリー、eN arts (エン アーツ)の方にお会いできました。京都に行ったときは足を運びたいギャラリーです。
で、なんなのこれ、というちょっと分かりにくかった作品でした。移動する茶室らしい。
「こんな作品、何度か見たぞ」と鋭い指摘の戦士。そうですね、提供されたお家の物を使ってお化け屋敷のように作っちゃうシリーズ、結構あるある。同じ作家さんなのかしら…。戦士はこの手の作品に手厳しい。卓球台をうまく作ったところは認めてやる、と卓球選手より。
一番遠いと思われるところにあるので、あきらめた人も多いかも。しかしこここそ、この彼こそ見てほしかった。グゥ・ユルーと自分の名前を中国のとある都市の道路に名付けて設置しておいたら、本当に道路の名前になっちゃって、地図やらネットやらGoogleマップにまで載っちゃって。「いえいえウソです、あれ僕が置いたんです」って告白したら撤去されるという一連の騒動を作品化したもの。これ、ほんとしてやったり感があって面白かった!
撮影はできませんでしたが、ベストはもうひとつあって ス・ドホ「My Home/s」はとても記憶に残る作品でした。タイムラプスで撮影した誰かの家の中、一部屋をなめるように見る映像作品。以前に21美でやったときのス・ドホの展覧会では良さを実感できませんでしたが、今回は本展のコンセプトに一番マッチして分かりやすかったと思います。
戦士は途中で「ん?西洋人の名前がない。みんなアジアの人ばかりだ」と気づき、これが東アジアの作家展だということを理解しました。
街並みの規定で、いつも芸術祭で目印にしている「旗」がなく、かわりに小さな立看板があるもののやはり見落とします。そして自転車を持っていって大正解でした。徒歩では相当時間がかかりそう。行き先が同じであろう老夫婦が地図を見ながら歩いていていたので、途中途中で「この先ですよ」と教えてあげました。
展覧会として評価を聞くと戦士は「まあまあの下」。6割といったところだそう。基さんとス・ドホと道路の人、あたりかな。自転車こいで行って、期待したほどの見ごたえのある作品はなかったとほんと手厳しい…。「変容する家」というタイトルから想像するのと外れていたのもありました。まあ私も同意見ではありましたが。
どこの芸術祭に行ってもそうですが、作品よりも、スタンプを押してくれる方や、ガイドでついてくれた地元の方のふれあいが温かい。そして楽しい。
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