魔法の美術館で魔法を使う。

浅野耕平 《Garden》。白い紙と青い花、で体験者なら分かる。

いまさらながらのレビュー。

この夏の「魔法の美術館」@福井県立美術館は、面白かった。数々の展覧会に戦士を連れ出していますが、「もっといたい!」といわれたのは初めてかも。

最初の誘い文句が「魔法を使えるよ」。「ほんとにー!?」

ひさしぶりに、向き合えるインタラクティブアートに出会えた感じ。

動くと飛行機雲が途切れれてしまう作品とか、わりと好きな部類だった。

ただ、一作品ごとに説明の人がついてないといけないのと、操作の説明だけで終わって、作家の意図とか、何を表現しようとしているのかとか、そのあたりまで教えてほしかった。説明の人がいなかったら、ただの動かない画面のままで、通り過ぎる人も多かったので、もったいない!と思う場面も。

聞いてはいたけど、よかった~のが、クワクボリョウタさん。「10番目の感傷(点・線・面)」は、久しぶりに涙出た作品。大人も子どもも誰もあの空間から出ようとしなかった。映し出された「影」に、見る人によって見えている風景が違うんだろうな。胸をつかまれる感傷。叙情的。…プロフィールみたら大学の先輩でした。あれま。

plaplax(プラプラックス)の作品。影が、影がね、お化けになるのです

近森 基さんと久納鏡子さんを中心としたプラプラックスの作品にも触れられた。最初にこの方々の作品に触れたのは、アルスエレクトロニカ@リンツ だったと思う。学生時代だったから、もう軽く17年前くらい。なんだか一周してまた会えた気がする。文化庁関係のとあるプロジェクトに関わっている同じく同級生との、再会の言葉を借りるとそんな感じ。一貫して「影」をテーマにしている作品に、心底安堵感。近森さん、この方も同じ大学だったって光栄のかぎり。

どれも常設はできない作品。

体験が、作品。記憶が、作品。

もう一回りしたら、逢いましょう。

 

 

 

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