ローザスを見る前に、どこかアートに触れられないかなと思ってググったらでてきたのがSTANDING PINE(スタンディングパイン)というギャラリー。愛知トリエンナーレで見た風景の中で見つけたギャラリーでした。
STANDING PINE
平川祐樹 “Shadow of Film”
2017年5月13日(土)-6月4日(日)
13:00 ~ 19:00 / 月・火曜日・祝日 休廊
初日のオープン直後に訪れるという女子二人に驚いたことでしょう、平川さんとオーナー。作家にもギャラリーにもまったく縁もゆかりもない、ただの美術好き女子で、たまたまググってたまたま来ただけなんです。あ、ハンターとも言いましょうか。
しかししかしこの平川さんの作品、いいものでした。一見ただの黒い絵なんです。ささっと見た限りはただの。くるっとギャラリーを一周したあと解説と作品価格を拝見しました。「…震える、コンセプト」でしたね。あ、私好みとも言いましょうか。
古い映画または映像フィルムを骨董市やオークションで見つける→時間をかけて焼く・燃やす→燃やした炭を絵にする→キャンパスサイズはフィルムの大きさ
平川さんとお話したとき、タイトルのつけ方が詩的だったので、映画のタイトルですか?とお聞きしました。そうではなく、フィルムを見て想像して付けているそうです。というのも、フィルム自体はもうボロボロで、途切れ途切れでなんの映像だったのかもわからない状態のものであると。そこからの想像だそうです。
ただの黒い粉がついている絵 が、黒い粉の正体とこの作品に定着するまでの道のりを想像すると、震えます。フィルムになる前からなってからとその数十年を経て平川さんが手にしてそこからの作品、そしてみている私。
燃やしてしまったのでもうどんな映像だったのかは分からないけど、黒い粉とフィルムを模した枠とタイトルから私たちは想像を迫られるわけです。これこそが「観る人に作品をゆだねる」ということではないかしら、と。
同行してくれたH女史がいうには、昨年の「未来を担う美術家たち 19th DOMANI・明日展」に選ばれていた作家さんだとか。http://domani-ten.com/
桃太郎の名前が入ったタイトルの作品、買えない価格ではなかったので悩みました。作品を買うときは一応テツ氏に相談してからというのが暗黙の了解なので。一緒にいたら買っていたかもしれません。次に会ったときは倍くらいしちゃうんだろうな。。
またひとり、追いかけたい作家さんを見つけました。今度も目にできますように。