戦士が『フランダースの犬』を借りてきた。読んでくれというので、読み聞かせをしたら、図らずも泣いてしまった。おお、かわいそうなお話だ。主人公のネロは、なんと6歳の少年で、ほぼ息子と同年齢。就学前なのに牛乳を売り歩き、仲良くなった女の子のお父さんには放火魔扱いにされ、唯一の保護者であるおじいさんまで死んでしまい、家賃が払えないなら出て行けと大家に追い出されてしまう。
「戦士と同じ年齢なのに、こんな生活でネロはホント偉いねえ。戦士もできる?」と聞いたら、
「僕は髪の毛金色じゃないし、犬も飼ってないし、じいじはこんなにお髭ないし、白くない!!!!」と怒られた。
僕は僕である、という自分を持つ男だった、そうだった、うちの戦士は……。
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戦士があまりにもオトコマエなので、ちゅーをするふりをすると、さりげなくかわされる。
「ねえねえ、ちゅーしていい?」と詰め寄ると、横目で見ながら「いや」という。
「じゃあ、ちゅーしてよ」というと、「それも、いや」という。
なんでなんで?と聞くと
「こどもの男は(求められても)するものじゃない」と一喝された。
さすが戦士、オトコマエ。ってどこで習ってきたん?
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ダウニーで布団カバーを洗濯したら、とてもいい匂いになった。すると戦士が布団カバーに顔をうずめて「ああ、ひなちゃんの匂いがする!」と叫んだ。
匂いをかいで、誰かのことを思い出すなんていいなあ、と思った。それがとてもいい匂いならなおさら。うちも気をつけようと心に誓うママン。
という気持ちとは裏腹に「女の子の匂いがする、なんて、なんだかいやらしいなあ」とぽつりつぶやいたら
「失礼なことを言うな!」と一喝された。すみません。